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”霧(kiri)”

自分で楽しんだ登山の記録を思い出しながらもう一度楽しんで書いています。 このブログを見ていただいた人に山や自然に興味をもっていただき、そして好きになって頂ければとてもうれしいです。 更にコメントをいただけるとなおうれしいです。コメントは山行名をクリックすると一番下に投稿欄が出ます。
”霧(kiri)” TOP > 岩登り > 奥穂南稜

奥穂南稜

日程  :2012年10月3日
場所  :奥穂高 南稜
メンバー:単独
天気  :晴れ時々ガス
装備  :ロープ 7mm20m1本 スラブを登るとき転落防止に使ったが結果は不要だった。
     シュリンゲ・カラビナセット×2 上記の転落防止時にフレンチに使用した
     カム 2個  使用しなかった。
     ハーネス 沢用の軽い物を着けた。
     靴   キャラバンのGK67 トレッキング用だがフリクションが効いて問題なかった。
     ピッケル 前日の偵察時に雪渓から岩に下りる時のステップカットに使用した。
          当日はテントに置いていった。
     アイゼン チェーンアイゼンを持参。長さ300mの雪渓では有効であった。
     ヘルメット 着用
ルート&タイム 岳沢テン場5:10→10:20南稜の頭10:45→12:00紀美子平→13:30テン場

奥穂南稜軌跡
 赤い線はGPSの軌跡で薄いピンクはGPSが不調で軌跡が取れなかったのでハンドで書き加えた。

記録 今回はウェストンさんの足跡を辿ろうと計画した。南稜はウェストンさんが奥穂に初登頂したときのルートで上高地から1日で往復したそうだ。今回登った感じからはとても1日でここを往復するのは無理!。上高地から岳沢までの道も無くそして装備が粗末?な時代でのことだから凄いことだと感じた。やはりウェストンさんは凄い登山家だったのだ。
今回私はバテバテで吊り尾根に出るのがやっとで奥穂まで行ってなくウェストンさんの足跡を辿ったことにはなっていないのです。

前日(2日)に現地入りし、先ずは取り付きの偵察。
P1120758.jpg
岳沢まで登っている途中で撮った写真です。 天気は上々で稜線にも雪はなく最高のコンディション。
右の沢奥の雪渓がある下の方に紅葉がある尾根が南稜で右が滝沢、左が扇沢、紅葉の間に食い込んでいるルンゼが南稜のルート。上部のギザギザがトリコニーだけど・・・小さくて見難いので写真をクリックしてください。

P1120778.jpg
岳沢のテン場に着く。買って初めて使うテント。西穂の稜線に良く映える。
張り手間は吊り下げ式に比べるとチョッと面倒かな?そして風があると難しいかも知れないがそれは承知で選んだから欠点ではない。というよりもうそういうところには行かないのだ。
もう一つ、天井が低い。165cmの私が胡坐をかくと頭が支える。35mmの暑さのエアーマットに座るといつも「こんにちは!」状態。まっ良いか!寝てれば良いんだから! よいところは今回岳沢に1泊、小梨平に2泊し、そのうち1回は雨が降ったが本体内側に結露は無かった。勿論フライの内側はビッショリでした。
何よりも軽いのが最大の利点です。

P1120764.jpg
テントを設営したら早速取り付きの様子を見に行く。雪渓にシェルンドはないか?渡れるところがあるか?
正面の紅葉の中に割り込んでいるのが今回のルートで右が滝沢(大滝)だ。扇沢は少し手前から分かれている。
上に見えるのはトリコニー。右からⅠ、Ⅱ、Ⅲ。ルンゼを真っ直ぐ登ってⅠとⅡを越えて行くのだ。

P1120765.jpg
雪渓の先端から仰ぎ見る。凄いな~

P1120769.jpg
右側にある滝沢大滝。柱状節理の岩がカラカラに乾いていた。登ってみたいけど。。。ルートはあるのだろうか?

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さて、偵察偵察。雪渓から岩に渡れるところを探さねば! 先端部分はこんな状態でとっても無理!!

P1120771.jpg
振り返ると「お!あそこなら簡単に渡れそうだ」

P1120773.jpg
近くへ行ってみるとこんな感じ。楽勝楽勝! とりあえず明日はピッケルを持たなくて良いように雪面にシッカリと足場を刻んで偵察&ルート工作?完了。

偵察を終え安心してテントに戻ったのがまだ11時。暇だ~
午後、隣にテントを張った人と山談義(おしゃべり)したり、昼寝をしたり・・・

3日朝4時に起きて5時に出発する。
ルートは昨日の偵察通りに前穂への道を少し登って、道が右に曲がるところを直進する。ブッシュの中に踏み跡がある。
直ぐに雪渓に出て、アイゼンをつけて登り昨日刻んだステップから岸に渡る。すこしグズグズのザレ場を横切ってルンゼに入る。
ルンゼに入れば岩は硬くフリクションで登って行く。ただ時々浮いている大きな石もあるのでこれに乗ったり、掴まったりすると下のシェルンドまで転がり込む可能性もあるのでとにかく慎重に。

P1120781.jpg
後ろを見ると「お~ 真っ白な怪物が真っ黒な口を開けて待ち構えている」万一滑って転がったらあの口の中に吸い込まれるのか!お~ 怖!!」

ルンゼの中には3つの数メートルの滝がある。どれも4級程度であり、低いのでワンアクションで越えられる。
草付きに巻いたような跡も見られるが巻く方がよっぽど怖い。

P1120784.jpg
ルンゼは源頭の様相を呈してくる。苔の上に乗らないように。

P1120785.jpg
振り返ると「白い怪物の口が見えなくなった。よかった良かった??これで安心??」

P1120786.jpg
これはルンゼの中にある踏み跡?です。

ルンゼの最後はスラブ状の壁になっていて、中央が登れそうだけど・・怖いので右から取り付きました。

P1120787.jpg
スラブを越えるとハイ松の中に入ります。でもハイ松の中にもシッカリとトレースは付いていました。

P1120790.jpg
右側を見ると明神の稜線

P1120791.jpg
後ろを見ると上高地を囲むように霞沢岳、乗鞍岳、焼岳が広がっています。

P1120792.jpg
左を見ると西穂の稜線と大パノラマを独り占めです。

P1120793.jpg
最後に下を見ると・・アレ!また白い頭の灰色の大蛇が山裾に噛み付いています。

P1120794.jpg
真っ赤なナナカマドがありました。オイラの顔も心なしか紅葉しています?

この間Ⅰ、Ⅱ峰の岩稜を必死に登り写真を撮る余裕がありませんでした。

P1120796.jpg
やっと緩やかな斜面になって振り返るとⅠ、Ⅱ峰を越えていました。ホッ!

P1120799.jpg
左側にⅢ峰がありました。これはルートから外れているので関係ありません。

このあたりの標高は2700m、南稜の頭は確か??3140mくらいなのでまだ400m以上あります。
精神力、体力とも使い果たしてしまったのにー~です。10歩歩いて休みの繰り返しで上を目指します。

P1120802.jpg
「かなり来たな~」と思って後ろを見るとⅡ、Ⅲ峰が直ぐそこにありました。ガックシ!

P1120804.jpg
草付きの中に岩稜があるのでそこを辿るとこのような上に出てしまいます。

ヨロヨロとやっと南稜の頭について登山道にでて倒れ込むように休みました。
ここでりんごを1個丸かじり。などしていたら写真を撮るのを忘れてしまいました。

P1120816.jpg
紀美子平を越えて真黄色のダケカンバに出会ってやっと写真を撮る余裕が出てきました。

P1120817.jpg
岳沢小屋(元岳沢ヒュッテ)の屋根とマイテントが見えてきました。

テン場に付いたら隣のテントの人が心配して待っていてくれました。
今日はテング沢からコル、ジャン、奥穂、重太郎を回ってきた人で私が一人で南稜に行くと言ったので心配して見守っていてくださったのです。感謝感謝です。

その後、テントを撤収して今日の泊地の小梨平に下りました。

明日は霞沢岳沢八右衛門沢に行きます。

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[ 2012/10/06 07:16 ] 岩登り | TB(0) | CM(3)
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[ 2012/10/08 00:27 ] [ 編集 ]
久しぶりです。
私も八右衛門沢からジャンのFUYOUさんを見ていましたよ。
これからは腰を抜かさないようにイキナリの遭遇を想定して
山に行きます。
[ 2012/10/07 22:36 ] [ 編集 ]
大接近
yamayaさんは前穂にいたんですね。私は3日に槍→穂高岳山荘、4日には西穂に向かっていました。yamayaさんが霞沢岳の沢であえいでいるのをジャンから見ていましたよ。単独だったので、穂高の登山道あたりでバッタリであったらビックリ!お互い腰抜かしていたでしょうね。
[ 2012/10/07 21:48 ] [ 編集 ]
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Author:ucon
団塊世代前の自称”昔の山男”です。仕事に追いまくられている間は山どころではなかったけど、定年を機に青春を懐かしんでまた登り始めました。これからドンドン友達を増やして、青春を取り戻そうと目論んでいます。・・が、2年前に変人(片腎(腎臓を1コ切除))になってしまいましたので、ガンガンは無理だよな~~・・分かってはいるけど・・おまけに性格も悪いしな~
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